みなさんこんにちは!愛大研ブログ編集部の中川です。
この記事を読んでいるあなたは、
- 愛大医学部医学科の地域枠ってそもそも何?
- 地域枠の受験だと受かりやすいって聞いたけど…
- 卒業後が心配
などと思っていませんか?
確かに、愛媛大学医学部医学科の学校推薦型選抜試験の地域枠は定員が限られてあり、卒業後に就職先の制限もあるので慎重に受験を考えないといけないのは事実です。
ですが、地域枠にしかないメリットも沢山あります。
ということで、今回の記事では愛媛大学医学部医学科受験の学校推薦型選抜地域枠受験について
- 試験の特徴や傾向、対策方法
- 給付奨学金・卒業後の進路
- 合格難易度
- 現役医学生講師による合格体験記
を中心にお伝えしていきます。ぜひ最後まで読んでくださいね!
学校推薦型選抜、地域枠とは
それでは、まず学校推薦型選抜とその地域枠についても知らない方もいると思うので、概要について説明して行きます。
意外と分からないという方もいるのではないでしょうか?
受験は考えている方は、なるべく早く理解しておきましょう。
学校推薦型選抜について
学校推薦型選抜とは、いわゆる推薦入試のことです。
馴染みのない呼び方に聞こえるかもしれませんが、無理はありません。
2021年度からこの呼び方に変わったばかりで入試の形が多様化してしまっていたので、推薦入試やAO入試のことは以下のようにまとめました。
- 学校推薦型選抜:学校から推薦をもらって受ける入試
- 総合型選抜:自分自身を推薦して受ける面接や小論文を主にした総合的な入試
ざっくり説明するとこのような意味合いになります。
なので大前提、地域枠の入試は学校からの推薦が無いと受けることができません。
高校1年生からの評定が重要になりますので、受けたい方は成績の基準を満たすようにしてきましょう。
早いうちから学校に受けたい旨を伝えて相談しておくのもおすすめです!
総合型選抜について気になる方は以下の動画で解説しているので、見てみてください!
地域枠について
さて、続いて地域枠についてですがあくまでも学校推薦型選抜の一部です。
地域枠はあくまでも呼称であり、正式には地域特別枠推薦になります。
愛媛大学の医学部医学科では、この学校推薦型選抜地域特別枠推薦のことを学校推薦型IIBとも呼んだりしますね。
受験内容は、学校推薦型選抜の一般枠と同じです。違うのは、出願時の要件で以下のようなものがあります。(以下、要件を抜粋)
・愛媛県内の地域医療の担い手となる高い使命感と倫理観を有すること
・幅広い総合的な診療能力を身につけることを通して,地域社会において医学・医療の発展に貢献できる医師を目指していること
・合格した場合は入学を確約できること
・入学後に愛媛県の奨学金を受給し,卒業後に愛媛県知事が指定する医療機関において9年間以上勤務する義務に同意すること
以上の全てについて学校長が責任をもって推薦できる者で,以下のいずれかに該当するもの
(1)愛媛県内の高等学校を令和5年3月以降に卒業した者又は令和6年3月卒業見込みの者
(2)愛媛県内において通常の課程による12年の学校教育を令和5年3月以降に修了した者又は令和6年3月修了見込みの者
見るべきポイントは、
- 奨学金の受給(条件により返還義務なし)
- 卒業後愛媛県の医療機関に9年間の勤務
というところでしょう。
この部分以外は、通常の学校推薦型選抜一般枠と要件は同じです。
絶対に愛媛県で医師として働き続けるんだ!という方にはかなりピッタリな条件といえますね。
ただ、卒業後9年間の勤務を約束しないといけないので、慎重に判断する必要があります。
悩んでいる方は、この後のパートで詳しく解説するので最後までお読みください!
給付奨学金・就職先
次は地域枠の最大のメリット、デメリットである
- 奨学金
- 就職先
について解説していきます。
地域枠の給付奨学金
地域枠で受ける際の一番の特徴でもある奨学金についてです。
学校推薦型選抜地域枠で合格すると基本的に全員が対象になる奨学金があります。
なんと卒業後9年間愛媛県の指定された医療機関で働くと返還不要になるというものです。
その額も学費+生活費を受け取ることができます。
金額は以下の通りです。
入学金(1年次のみ)282,000円
授業料(年額)535,800円
奨学金(生活費月額)100,000円
これが6年間まで対象になるのでかなり大きい金額になりますね。
それだけ愛媛県は県内に残る医師を増やしたいということなので、卒業後も県内就職をしたい方には非常に魅力的な話です。
正直、この地域枠の最大の魅力はこの奨学金にあると言ってもいいでしょう。
就職先について
続いて、就職先についてです。
基本的に医学部医学科の学生のほとんどは卒業後に医療機関に勤める事になるかと思います。
特にこの地域枠で入学した学生は原則卒業後に愛媛県知事が指定する医療機関において9年間以上勤務する義務に同意することと定められています。
病院の詳細については愛媛大学の愛媛県キャリア形成プログラムや、愛媛県庁の地域医療医師確保奨学生(愛媛大学医学部地域特別枠)の 卒後配置及びキャリア形成(知事が指定する医療機関)についてに詳しく書いてあります。
ざっくりまとめると、愛媛県内の総合病院と認識しても良さそうです。
医学科卒業後に9年間となると最短でも33歳の年までのキャリアを高校3年生の時点で決めることになるので、なかなか決められない方も多いことでしょう。
- 愛媛が大好きで県外に出るつもりが無い
- 愛媛に医師として恩返しがしたい!
- 奨学金の返還しなくていいのであれば9年間の縛りも構わない
と言う気持ちがある場合は最高でしょう。
反対に、卒業後の選択肢を狭めることになってしまうのであまり将来のビジョンが定まっていない方にはオススメできないかもしれません。
必ず、医師としての働き方や制度について深く考えた上で慎重に判断するようにしましょう。
地域枠の受験状況・難易度
さて、ここからは愛媛大学医学部医学科を地域枠受験の状況、難易度について解説します。きちんと把握した上で対策を行いましょう。
結論から言うと、入学難易度は結論他の受験方式よりも若干容易と言えるでしょう。
その理由を解説するにあたり、
- 受験科目
- 倍率
- 合格者最低点
の順で見ていきましょう。
受験科目
愛媛大学医学部医学科の学校推薦型選抜地域枠の受験科目は以下の通りです。
総合問題 | 面接 | 国語 | 地歴公民 | 数学 | 理科 | 英語 | 情報 | 合計 | |
一次試験 | 200 | 200 | 400 | ||||||
共テ | 200 | 100 | 200 | 200 | 200 | 100 | 1000 | ||
合計 | 200 | 200 | 200 | 100 | 200 | 200 | 200 | 100 | 1400 |
学校推薦型選抜なので、一次試験が総合問題と面接になります。
一般入試の二次試験にも含まれているので新たに準備が必要な科目があるわけではありません。
そういった点では学習計画の順序に前後があるだけなので対策はしやすいでしょう。
共通テストはもちろん全科目必要です。令和7年度入試から追加される科目の情報も100点分見られるので要注意です。
倍率
定員 | 受験者 | 倍率 | |
令和6年度 | 20名 | 66名 | 3.3倍 |
令和5年度 | 20名 | 50名 | 2.5倍 |
令和4年度 | 20名 | 63名 | 3.2倍 |
基本的には、倍率は2倍〜3.5倍の間になっています。
ただし、公式に倍率や合格者最低は公表されていないため判断が難しいことと募集定員が20名と少ないので毎年難易度の変動は大きいと考えられます。
倍率から見ると全国の生徒が受験できる一般枠よりも倍率が低い年度が多いです。
しかし年度によっては地域枠の方が高い場合もあるので倍率からは判断しにくいのが事実です。
倍率に惑わされないように合格者最低点等から判断していきましょう。
合格者最低点
合格者最低点は以下の通りです。
令和6年度までは、共通テストに情報が含まれていないため配点に少し変化があるので比較するときは注意してください。
共通テスト最低点 | 一次試験最低点 | 総合点最低点 | |
令和6年度 | 649/900 | 268/400 | 開示なし |
令和5年度 | 639/900 | 261/400 | 開示なし |
令和4年度 | 620/900 | 280/400 | 開示なし |
総合点の合格者最低点は開示されていないので、あくまでも共通テストと二次試験の水準を予想するようにしましょう。
共通テストでは、合格者最低点で7割ほどあるのでも8割以上を目標にするべきでしょう。大前提ですが、国立大学の医学部医学科入試ですので共通テストの得点率は高いです。
共通テストにおいて地域枠は、一般入試や学校推薦型選抜と比較すると
0.5割(約50点)ほど得点率が低いです。
その点から一般入試と比較すると合格難易度は若干容易といえます。
とはいえ、高いレベルには変わりないので油断しないようにすべきです。
また、一次試験では8割以上は取らないと合格できない水準です。
一次試験では定員の2倍ほどまで足切りがあるので入念に準備しておきましょう。
以下の記事で一般入試について同様に解説していますので比較してみてください。
参考記事:【2024年度最新版】愛媛大学医学部医学科に合格するための傾向/対策
現役医学科生の合格体験記
ここからは愛大研の講師で現役医学科生でもある小田講師に解説してもらいます。
もちろん小田講師は、地域枠で合格経験があるので経験談に基づく対策をお伝えしています!
【小田講師プロフィール】
共通テスト
共通テストについては、人によって得意不得意があるとは思いますが僕の場合は
「全教科で9割取るぞ!」
と言う気持ちで受験に臨んでいました。
得意教科の数学は満点近く取れるように、過去問にわからない問題が出なくなるまで勉強する日々です。
直前期は面接や総合問題の対策をしながらになるので、夏休みのタイミングでは全教科での基礎理解、暗記は済ませてマーク模試で8割以上取れるようにしておきました。
また、英単語や古文単語といった基礎単語の暗記は高校2年生までに済ませておきましょう。
なぜかというと、夏休み以降は総合問題や面接対策に時間を使いたいためです。
私の高校3年生の夏休みに入る前には数年分の過去問は数年分解いており、
夏休みでは2次試験の対策にも入ることが出来ました。
とにかく早い準備が必要になるのが一般入試との大きな違いです。
教科別の具体的な対策は以下のブログの後半で詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
参考記事:愛媛大学医学部医学科の2次試験ってどんな対策をしたらいい?【現役愛大医学生が語る】
総合問題
次は総合問題についてです。
傾向と特徴にて触れている通り、複数の根拠を100字程度にまとめて解答するような問題が多いです。
複雑な解答になり文字数が足りなくなってくるような問題も出てくるので、指定文字数以内でうまくまとめるような論理的な力も必要です。
また、200〜300字で受験生の考え方を問うような問題も出題されます。
ですから英語の対策だけでなく、日本語の問題でもいいので小論文も対策もしましょう。
私は現役生の時に総合問題の対策の一環で小論文も解いていました。
ただし、それほどたくさんの文章を書く必要はないので対策は共通テストが終わってからでも十分でしょう。
普段からある程度、医療に関するニュースや問題について触れておくことが高得点につながります。
面接対策
最後は、面接の配点は200点、総合問題と同じ配点になっていますのでしっかりと対策をした上で臨みましょう。
何よりもまずアドミッションポリシーを熟読、理解した上で、大学側に「この学生に入学してほしい!」と思わせるような内容になっているかが大切です。
ちなみに、僕の受験の時には以下のような質問をされました。
- なぜ愛媛大学を受験しようと思ったのか?
- 愛媛でどんな医師として働きたいか?
- 高校生活で頑張ったことは?
などといったような内容です。
どの質問もかなり深掘りされる印象があります。
なので、事前に志望動機などを細かく整理して自分の言葉で話す練習は必要不可欠です!
僕のオススメの練習方法は、以下の通りです。
- 箇条書きで紙にひたすら書く。
- なるべく多くの人に深掘りの質問をしてもらう。
以上の練習方法を行うことで、様々な視点の考えをまとめることができます。
共通テストの対策を行いながら、面接の対策を行うのはなかなか大変です。
やはりここで功を奏するのは、前倒しの対策です。
苦しい戦いにはなるかもしれませんが、みなさんのご健闘を祈ります!医学部キャンパスで会える日を楽しみにしています。
その他総合型選抜についても、以下の記事、動画で解説しているので参考にしてみてください。
参考記事:推薦・総合型選抜で愛媛大学を目指すなら!【入試科目/ 配点/ 対策を解説】
愛大研は医学部合格者による授業が受講可能
いかがでしたか?
医学部医学科の対策は前持った計画的な対策が必要不可欠です。
地域枠の受験なら尚更です。
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