こんにちは、愛大研編集部の武智です。
この記事を見てくれたあなたは、
「学校推薦型選抜って受かりやすいの?」
「医学部の推薦入試はどう対策したらいいの?」
「推薦型選抜と総合型選抜の違いって?」
といった疑問をお持ちかもしれません。
そこで今回は、学校推薦型選抜や総合型選抜(旧AO入試)で愛媛大学合格を目指している方に向け、その傾向と対策について解説していきます。
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推薦型選抜・総合型選抜とは
「推薦型」「総合型」と聞いて、どのような入試科目を課されるかイメージできるでしょうか。
まずは入試の特徴を知るところから始めましょう。
愛大研ブログでは各学部の推薦・総合型選抜対策についてまとめていますので、そちらも参考にしてみて下さい。まだ記事がない学部についても今後追加していく予定です。
※年度によって入試科目や配点が変わっていることがあるので、各記事内の募集要項を参考にする際は年度に注意して下さい。
学校推薦型選抜
高校から推薦を受けた生徒のみが受験できる選抜方法です。各高校から推薦できる人数が決まっているので、誰でも受験資格をもらえるわけではありません。
高校生活の中で、学業の成績や課外活動の状況などが優秀だった生徒の中から順に推薦してもらうことができます。そのため、この選抜方法で志望校合格を狙うのであれば高校1年生のうちから意欲的に様々な活動に取り組み、かつ優秀な成績を収めておく必要があります。
入試科目は「面接」や「小論文」、「口頭試問」が主となります。
総合型選抜
総合型選抜は学校からの推薦などは特に必要ありません。
受験する上で最も大切なのは、大学が求める人物像、つまりAP(アドミッションポリシー)に沿っているかどうかです。高校生活での活動実績なども必要ですし、高校卒業後にどのような取り組みを行っていきたいかを明確にしておくことも必須です。
また、応募~選考の時期が学校推薦型選抜よりも早いです。
学校推薦型選抜はⅠ型は11月ごろから12月ごろの実施が多いですが、総合型選抜は6月から募集を開始する大学もあります。愛媛大学では社会共創学部の総合型選抜Ⅰが最も早く、例年10月の中旬に試験が実施され、11月の初めに結果が分かります。
入試科目は「面接」「総合問題」「小論文」「グループディスカッション」「実技」などがあります。
推薦型選抜と総合型選抜の評価基準
簡単に言えば、
推薦型入試は「高校から推薦された生徒」が「高校の成績や実績」
を評価され、
総合型入試は「志望理由を明確に持つ生徒」が「大学の求める人物像に合っているか」
を評価されます。
ただしこれらはあくまで重視されるポイントであり、推薦型選抜でもAPに沿った志望理由を持っておく必要がありますし、総合型選抜でも高校生活の活動は重要になります。
どちらの選抜方法で受験するにしても、主体的な活動実績と優秀な成績、大学の方針に沿った志望理由を持っておくようにしましょう。
推薦入試を受けるために必要な評定
前項で、学校推薦型選抜を受けるためには優秀な生徒から推薦してもらえると記述しました。
では、具体的にどれくらいの成績が必要なのでしょうか。
あなたが通う高校から愛媛大学に推薦してもらうために、
学習成績概評がAで、その中でも特に優秀な成績を収めることを目指しましょう。
学習成績概評とは、大学入試資料の調査書に記載される項目のひとつで、
学習成績の状況をもとに高校3 年間の成績(評定平均値)をA~Eの5段階で表したものです。
評定平均値 5.0~4.3がA、4.2~3.5がB、3.4~2.7がC、2.6~1.9がD、1.8 以下がEになります。
つまり、3年間の通知表の成績(評定)の平均が4.3以上あれば学校推薦型選抜で受験できる可能性が高いということですね。
特に、愛媛大学工学部の学校推薦型選抜Ⅰの出願要件は「学習成績概評Aに属する者のうち、人物が優秀なもの」ですので、1年生の内から評定平均が4.3を切らないようにしておきましょう。
各学部の入試科目・配点を知る
それでは実際に、各選抜の入試科目と配点を見ていきましょう。
各学部の入試科目と配点
同じ学部内でも学科やコースによってはその選抜を実施していない場合があるので、必ず自分で志望学科の選抜方法を確認するようにしてください。
学校推薦型選抜Ⅰ
愛媛大学で学校推薦型選抜Ⅰが実施されているのは法文学部、理学部、工学部、農学部の4学部です。(令和6年度募集要項はこちら)
各学部の入試科目と配点はこのようになります(令和5年度版)。
総合問題 | 小論文 | 面接 | 出願書類 | 合計 | |
法文 | – | 400 | 200 | 200 | 800 |
理 | – | – | 200 | 100 | 300 |
工 | – | – | 400 | 200 | 600 |
農 | 100 | – | 100 | – | 200 |
どの学部も面接は必ず課され、配点も低くないことが分かります。
また、どの学部も面接の中に口頭試問が含まれています。
学校推薦型選抜Ⅱ
推薦型選抜Ⅱを採用しているのは教育学部、理学部、医学部、工学部の4学部です。
各学部ごとに学科を抜粋して入試科目と配点をまとめました。
教育学部(初等教育コース,小学校サブコース) | |||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | |||
教科 | 国語 | 数学 | 外国語 | GD | 出願書類 |
配点 | 100 | 100 | 100 | 200 | 100 |
数学= 数Ⅰ,ⅠA, Ⅱ,ⅡBなどから1科目 GD= グループディスカッション
理学部(数学,数理情報コース) | |||||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | |||||
教科 | 国語 | 数① | 数② | 理科D | 外国語 | 面接 | 出願書類 |
配点 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 400 | 100 |
数学①= 数Ⅰ,ⅠAから1科目 数学②= Ⅱ,ⅡB, 簿, 情報から1科目 理科D=Dパターン
医学部医学科 | ||||||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | ||||||
教科 | 国語 | 社会 | 数① | 数② | 理科D | 外国語 | 総合問題 | 面接 |
配点 | 200 | 100 | 100 | 100 | 200 | 200 | 200 | 200 |
医学部看護学科(A) | |||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | |||
教科 | 国語 | 理科AorB | 外国語 | 小論文 | 面接 |
配点 | 100 | 100 | 200 | 200 | 100 |
理科AorB= Aパターン又はBパターン 社会= 社会科系科目の中から選択
工学部(電気電子工学コース) | |||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | |||
教科 | 数学① | 数学② | 理科D | 面接 | 出願書類 |
配点 | 150 | 150 | 300 | 300 | 100 |
一般入試に比べると個別試験の割合が非常に高いですね。
医学部は学校推薦型選抜Ⅱの中でも「推薦A」と「推薦B」という制度に分かれているので確認しておきましょう。
総合型選抜Ⅰ
愛媛大学の中では社会共創学部のみが採用している選抜方法です。
(令和6年度募集要項はこちら)
学科名 | 総合問題 | 面接 | GD | 出願書類 | 合計 |
産マネ | 200 | 50 | 50 | 100 | 400 |
産イノ | 200 | 100 | 100 | 100 | 500 |
環デ | 300 | 50 | 50 | 100 | 500 |
地マネ | 300 | 100 | 100 | 100 | 600 |
※学科名は略称を使用しています。「産マネ」=産業マネジメント, 「産イノ」=産業イノベーション, 「環デ」=環境デザイン, 「地マネ」=地域資源マネジメント
学科によって各科目の配点が大きく異なりますね。
学校推薦型選抜は面接の配点が高かったのに対し、総合型選抜は総合問題の割合が高くなっていることが分かります。
総合型選抜Ⅱ
法文学部、教育学部、社会共創学部、医学部、農学部で実施されています。
以下は学部や学科を抜粋して記載しています。
(令和6年度募集要項はこちら)
法文学部(昼間主コース) | |||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | |||
教科 | 国語 | 社/数/理 | 外国語 | 面接 | 出願書類 |
配点 | 200 | 200 | 200 | 200 | 100 |
教育学部 | |||||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | |||||
教科 | 国語 | 社会 | 数学 | 理科AorB | 外国語 | 面接 | 出願書類 |
配点 | 200 | 100 | 100 | 100 | 200 | 200 | 100 |
※コースによっては実技が課されます
医学部医学科 | ||||||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | ||||||
教科 | 国語 | 社会 | 数学① | 数学② | 理科D | 外国語 | 総合問題 | 面接 |
配点 | 100 | 50 | 50 | 50 | 100 | 100 | 200 | 200 |
農学部 | ||||||||
試験 | 共通テスト | 個別試験 | ||||||
教科 | 国語 | 社会 | 数① | 数② | 理科CorD | 外国語 | 面接 | 出願書類 |
配点 | 100 | 50 | 50 | 50 | 100 | 100 | 300 | 150 |
推薦型選抜と同じように、同じ学部でもすべての学科がこの選抜方法を採用しているわけではないので注意してください。”総合型”という名前の通り、面接や総合問題、実技など試験科目は多岐にわたりますね。
各学部の合格者最低点を知る
次に、各学部の合格者最低点を確認しましょう。
令和5年度総合型選抜合格者成績はこちら
令和5年度推薦入試合格者成績はこちら
この合格者最低点の情報ですが、超重要です。
もし、あなたがこれから受験勉強を始めようにも、具体的にどれくらいの点数を取ればいいのか分からなければ、計画を立てることは出来ません。逆に言えば、この点数を上回ることができれば、合格できると言っても過言では無いのです。
…とお伝えしたいところですが、残念なことに推薦, 総合型入試の成績は開示されていない場合がほとんどです。
また、個別試験に至っては明確な採点基準が分かりません。
ですので、特に個別試験の対策を立てるときは「〇〇点を目指そう」ではなく「満点を狙う」意識でいるのがベストです。
学力試験に比べ、推薦選抜などの個別試験科目「面接」「GD」「総合問題」などは短期間で得点力を身に付けやすいです。これまでの高校生活での取り組み(最低限話せるネタがあるかどうか)次第で高得点を取ることができますので、早い内からしっかりと対策を行っておきましょう。
愛媛大学の学校推薦/総合型選抜の対策方法は
この記事の初めにもお伝えしましたが、一般入試と同様にしっかりと試験対策をしておかないと絶対に受かりません。
まずは高校生活を振り返り、推薦がもらえそうかどうか、これまでの行動が志望学部のAPに沿っているかなどを確認するところから始めましょう。
個別試験対策の流れ
ここからは、学校推薦型/総合型入試の個別試験対策の主な流れを時系列に沿ってお伝えします。
共通テストの対策についてはこちらもご覧ください。
関連記事→ 愛媛大学一般入試まとめ
高校2年生の3月まで
まずは自分が将来やりたいことや興味があることを思いつく限り紙に書き出し、それを実現できる大学・学部を絞りましょう。
次に、その学部の選抜方法や科目、配点、APなどを調べます。
愛媛大学で言えば、面接の配点が高かったり調査書や活動報告書の提出を求められたりすることがほとんどです。あなたはそこで話せる(書ける)ネタをどれくらい持っているでしょうか。
「高校で具体的に何かをしたわけじゃないけど、大学に入ってからは頑張りたいと思っています。」は通じません。入試直前に後悔することにならないよう、早い内から話題を作っておきましょう。
個人的には、進路実現や志望学部に直接的に通じることが2つ以上、それ以外に主体的に取り組んだことが2つ以上あると志望理由書や活動報告書、面接などで困りにくくなると感じています。一つの目安にしてみてください。
また、推薦型/総合型選抜Ⅰの方は共通テスト前に面接やグループディスカッション対策に大量に時間を割くことになるので、今の内から計画的に勉強も進めましょう。Ⅰ型入試本番前の3ヶ月はほとんど勉強する時間が無いと思った方が良いです。
高校3年生4月~7月
Ⅰ型選抜の方はこのころから対策を徐々に本格化させていきます。これまでの活動を、志望学科のAPと見比べながらまとめしょう。そして、足りない要素があればこの期間で補ってください。
また、一般入試を受験する人よりも3ヶ月前倒しで勉強を進めておいてください。前述の通り、入試が共通テストの直前にあるため、万が一合格できなかったときに共通テストの勉強が間に合わなくなります。
Ⅱ型選抜の方もネタ作りを終わらせておきましょう。夏休みからは共通テスト対策のみに集中することをオススメします。
8月~12月
Ⅰ型選抜の方はいよいよ試験本番を迎えます。各学部の対策記事でもお伝えしていますが、面接対策や志望理由書の修正などを念入りに行いましょう。学部によっては成果物の提出もありますので、そちらの仕上げ・提出も忘れずに行ってください。
Ⅱ型選抜の方は共通テストに集中しましょう。基本的にⅡ型の個別試験対策は共通テスト後で間に合います。
共通テスト後~Ⅱ型選抜本番
個別試験対策を徹底的に行ってください。
計画通り動けていれば、アピールするネタに困ることはないはずです。面接では志望理由を1番最初に詰めて考えておくようにしましょう。
総合問題や小論文の対策は他大学の過去問を解くのもオススメです。
ただし、採点するときは学校や塾の先生に見せるようにしてください。記述問題を自分の基準だけで採点するのは絶対に止めましょう。
愛大研の愛媛大推薦入試突破クラスによる対策
ここまで、推薦型選抜と総合型選抜の科目や配点、対策の流れなどについてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。
この記事は私がAOⅠ型入試(現 総合型選抜Ⅰ)で社会共創学部に合格した経験も元にしているので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
私の出身校である愛媛大学附属高校では、多くの先生方が推薦入試やAO入試(現総合型選抜)の対策を手厚く行って下さったため、自信を持って入試本番を迎えることができました。ところが、大学入学後に他校出身の友人や塾の生徒に話を聞くと、「卒業生に前例がないので不安」という声が多かったり、試験対策の内容に大きな差があったりすることを知りました。
そこで私が知っている推薦/総合型入試の対策方法やAO入試合格経験を元に、これまで十分に試験対策ができなかった生徒に向けたサポートを行いたいと思いました。
そして、愛大研では2021年度より愛媛大推薦入試突破クラスを開講しています。
コンサルティング形式での定期面談や、具体的なGD、面接対策などを行っていく予定ですので、興味がある方はお気軽にお問い合わせください。オンライン授業も対応していますので、松山市外からのご受講も可能です。
※定員に達し次第募集を締め切らせていただきます。また、高校3年生の夏以降は募集を打ち切らせていただく場合がございますので予めご了承ください。
愛媛新聞取材記事
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